普門軒の禅寺日記・京都の宿坊・お寺に泊まる

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カテゴリ:日課抄・歳時記( 443 )

習慣

「これは、ベルギー戦に敗北した後の日本代表のロッカールームです。スタジアムでファンに感謝し、ベンチもロッカーも全てを掃除して、メディアに話した。ロシア語で「ありがとう」というメモまで残して。まさに全てのチームのお手本! 日本を迎えられて、光栄だわ!」

サッカー日本代表チームの試合後のロッカールームを見て、FIFAの運営スタッフのツイッターに書かれた一文だそうだ。

日本代表がベルギー戦に敗れ、惜しくもベスト8を逃した。その試合後の選手のロッカールームは、きちんと清掃され、整理された状態であったという。

私はこの話を耳にしたとき、本当感動した。

確かに日本人には何か終えた後、きれいに掃除をしていくと言う習慣がある。試合後のサポーターのスタジアムの掃除は今では世界的に有名になっている。

しかしまさか選手までが、掃除をして帰っているとは。しかし代表選手。全員プロで活躍する超一流の選手だ。その超一流の選手が掃除をして帰っているとは夢にも思わなかった。これは誰からともなく、掃除をして行っているのだろう。何を考えることもなく、そういう習慣なのだろう。

習慣だとしても、「実るほど頭を垂れる稲穂かな」である。

私は彼らに会ったこともない一市井の僧侶だが、本当に彼らを誇りに思う。本当にありがとうございます。

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by fumonken | 2018-07-04 17:49 | 日課抄・歳時記

戦前

先日、祖母が亡くなった。101歳の長寿であった。
大正5年生まれで、大東亜戦争の開戦の年、25歳である。
13年前になくなった祖父は明治42年生まれであったので開戦の年は32歳であった。

生前、祖父、祖母ともにいろいろな話を聞いた。もちろん戦前の話を聞いた。25歳、32歳と言えばすでに大人である。


私の中の生きた戦前がその日なくなった。


思えば、戦前と戦後でいろいろな事柄が変わってしまった。もちろん人間は変わらない。苦しみ、悩み、恋をして・・・。


しかし、家族が変わり、風景が変わり、国柄が変わってしまった。確かに変わってしまった。


私の中の生きた戦前がもうなくなってしまった。

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by fumonken | 2018-02-23 17:04 | 日課抄・歳時記

言挙げ

日本についてである。「言挙げ(ことあげ)」とは、神道において宗教的な教えや解釈を「ことば」によって明確にすることを言う。自分の意思をはっきりと言葉に出していう「言挙げ」をしたとき、それが自分の慢心から来たものの場合、悪い結果がもたらされるという。

「身振り」という言葉があるが、これは「言挙げ」をせずに、意思を伝える手法である。

柿本人麻呂の歌に「葦原の 瑞穂の国は 神ながら 言挙げせぬ国」とある。

言葉よりも行動に重きを置くというのが日本の文化であろう。

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by fumonken | 2017-09-24 12:40 | 日課抄・歳時記

随筆

「エッセイ」という言葉が英語にはある。「essay」と書く。日本語ではエッセーとか、随想、そして随筆と訳される場合もある。「essay」はもとはフランス語の「essai」から来た。

フランス語で「essai」は試しとか、試作、試験という意味で、英語ではtry、trial、testと訳される。

この「essay」を随想、随筆と訳していいのだろうか。

随筆。文字通りに見れば、筆に随う(したがう)ということだ。試すといったように能動的な意味は無い。むしろ筆に随う、筆にまかせるわけだから受動的である。


筆に随う。いかにも日本的な「試み」である。

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by fumonken | 2017-09-23 20:17 | 日課抄・歳時記

階段の工事

4月下旬より、植木屋さん、石屋さんにアドバイスや工事の仕方を教えていただき、始めた階段の工事もようやく目処が立った。後は左官屋さんに仕上げてもらうことになる。
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by fumonken | 2017-06-29 19:42 | 日課抄・歳時記

京都の景観

京町家は、訳48000軒(平成21年)から約40000軒(平成28年)に減少。
今なお、年間約2%の割合で滅失が進行している。空き家率も14%を超えている。
※1950年(昭和25年)以前に京都市内に建てられた町屋を含む木造家屋のこと。

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by fumonken | 2017-06-22 16:44 | 日課抄・歳時記

訓読みと音読み

日本語の表記は仮名と漢字だ。仮名ももともと漢字である。つまり日本語の表記は外国の文字である漢字で表記されている。英語もアルファベットで表記されるがアルファベットも元をたどれば、外国の文字であるギリシア文字に由来する。同じようなものだ。

しかし日本語の特徴は、漢字のもともとの発音に加え、日本語の発音も漢字に加えたことだ。つまり訓読みである。

たとえば「こんにちは」を漢字で書くと「今日は」となる。発音は「こんにちは」であり、「
きょうは」とは発音しない。古代の日本人も「こんにちは」と言っていたのだろう。「ありがとう」も「有り難う」と漢字で書くが、発音は「ゆうなん」とはいわない。訓読みをもつことにより、日本古来の日本語が保たれたと言っていい。

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by fumonken | 2017-06-07 21:21 | 日課抄・歳時記

independenceと独り

independenceという英語の言葉は否定を表す「in」+依存を表すdependenceからなる。つまり「依存しない」という意味である。そして明治になって日本人はindependenceという漢字として「独」をつっかた熟語「独立」という字を当てた。

独という漢字は正字では「獨」と書き、けものを表す「犭」と牡を表す「蜀」からなる。もともとの意は「犬がケンカする」と言う意である。犬は寄り合うとケンカをするので、一匹ずつ離しておいたことから、ひいてはひとり、相手がない、人の助けによらない状態や様子などを表す字となった。まさに依存しないindependenceである。

漢字の歴史からみれば、独りである理由、依存しない理由が「ケンカをしてしまう」からというのが興味深い。



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by fumonken | 2017-04-02 10:26 | 日課抄・歳時記

ルール=いいからやれ!

ルール。「rule」と書くが、語源は「まっすぐな棒切れ」でラテン語 regulaだそうだ。
「まっすぐな棒切れ」から「ものさし」の意になり、さらに派生して、我々が周知の意味「規則、法則、習慣、標準」などになった。しかし特筆すべきは「支配」という意味があることだ。故にruleの動詞は「支配する、思いのままにする。指示する」という意味をも持つことだ。

一方「規」だが、興味深いことに同じく「ものさし」が語源で、派生し「法、掟、手本」などの意になり、動詞としては「戒める、いさめる」という意を持つ。しかし「支配」という意は見当たらない。
「則」の語源は「鼎=見」に「リ=刀」でできており、「鼎」に刀で傷をつけて標準にしたと言う意で、「規」と同様の意になり、やはり「支配」という意は見当たらない。

大和言葉の「きまり」だが、古くは「決まり」と書くが、漢字の「決」の語源は「川の水が堤を切って流れる」で、結果がすぐ見えてしまうことから「決める、定まる」と意に派生したらしい。さらに興味深いのは「思い切って、勢いよく、すばやい」という意で、さらに「決心、決断」など「覚悟」の意ももつ。古代日本人「きまり」という大和言葉に「規」や「則」を当てずに、「決」の字を用いたのは当てたのは非常におもしろい。

日本人にとって「ルール」とは規則、標準という意味よりは、禅的な「いいからやれ!」に近いのではないか。


規則が支配まで派生した英語と、規則はあくまでも規則である漢字。



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by fumonken | 2017-03-29 13:24 | 日課抄・歳時記

源泉

親子、家族、地域、社会に対する愛情の深さ。
先祖に対する誇りの深さ。

一つ目は横のつながり。二つ目は縦のつながり。

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by fumonken | 2017-02-18 13:14 | 日課抄・歳時記