普門軒の禅寺日記・京都の宿坊・お寺に泊まる

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古材を利用して

普門軒の本山である国泰寺より拝領した古材を利用して、今、床張りをさせて頂いております。その際、後世のために拝領の材と床組に年月を書いておきました。次に直すとき、その前にいつなおしたのかわかるようにです。

お寺は普通の家とは違い、長い年月、時間をかけて受け継がれていきます。その長い時間の目を持って、直すことも考えていかなければ成りません。言うなれば現代の利便性だけで直してしまうと、その利便性が過ぎたとき、また新たな利便性を求めなくては成らなくなります。

たとえば、クーラーを入れていいのか、椅子を入れるべきなのか、すべてをバリアフリーにしなくては成らないのか…。難しい問題です。私は基本的には今の感覚や利便性を中心に考えるのではなく、昔と未来のことを考えて手直ししていければと思っています。本来の形を基本に、それを脈々と伝えていきたい。

システムキッチンなら、土間に戻し、クーラーなら蚊帳にするなり、火鉢にする。それが古い建物のに住む一番の方法だと思っています。どうしても古い骨格(伝統的建物)の中に、現代のもの(生活道具など)を入れると、そこに不都合が生じてきます。クーラーにしたために締め切ってしまって、湿っぽくなる。そうするとカビが生えやすくなったり、材に支障が生じてきます。もともと木の建具だったものに、サッシを入れるとその重さで、枠がゆがんできます。

環境の時代とは言いますが、その解決方法は一昔前に生活スタイルを戻すことでしょう。それが結局、唯一の方法であり、可能な方法だと思っています。
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by fumonken | 2008-07-04 13:31 | 日課抄・歳時記 | Comments(0)