普門軒の禅寺日記・京都の宿坊・お寺に泊まる

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大学は出たけれど

大工さんはすごいですね。私は建築の勉強を少しかじったことがあるのですが、大学で勉強しても、実際建物を作ることはできません。建築士や計画家に成ることはできますが、実際手を金槌をもって、のこぎりで切って、ほぞ穴を掘って、材木の特徴を見て、形作っていくことはできません。確かに道具は電動課されているものもありますが、私は確かに見ました。平成の世となりましたが、匠の技と心の灯火はまだ光っています。

それにしても大学を出たところで、橋下知事ではありませんが、まさに机上の空論でしかありません。本当の意味で実務には携わることはできないといってもいいかもしれません。計画や法律のことはよくわかるけど、現場では監督、監理はしますが、汗を流して形作ることができない。

これは何も建築の仕事に限ったことではないかもしれません。大学は出たところで、それは知識であって技術ではない。知識ではなかなか食えません。日本はアメリカをまねしすぎました。今のアメリカをご覧ください。ものをうごかして投機や投資する人が得を見て、実際のものづくり(生産)に関わる人たちは損を見る。今の日本はそんな社会に確実に近づいています。日本は早く気づかないといけませんね。

司馬遼太郎の「この国のかたち」という本の中に職人についての項目があります。日本は古来、職人に対する尊敬の念を持っていたと言うことです。そのあたりの心の動きは日本の人の美意識とも関わってくるんじゃないかとおもいます。

ただしものをつくる技術といっても美大生の自分の好きなものを作ると言うこととは違います。あれは技術ではなくてパフォーマンスです。
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by fumonken | 2008-07-07 09:35 | 日課抄・歳時記 | Comments(0)