普門軒の禅寺日記・京都の宿坊・お寺に泊まる

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家紋の謎

お寺では、旧家もそうだと思いますが、行事のあるハレの日には門幕を張ります。山門には白い幕を、玄関には紫の幕を張ります。

門幕にはお寺の家紋がついています。その家紋でおもしろいことがありました。この寺の家紋は「抱き菊の葉に菊」の紋。この紋は明治天皇自ら考案なさったもので、明治維新の功臣である西郷隆盛も、明治天皇より賜った紋です。「天皇を左右から補佐せよ」という意味が込められていました。西郷は恐懼(きょうく)して退下し、家人を集め、その旨を話し、「この紋は、一代限りのもの」と戒めたそうです。そのため、西郷家の子孫にこの紋は伝わっていません。

ここに二つの謎が出てきました。この寺は江戸時代中期に始まっています。家紋が明治天皇が考案されたとなると、その前は違う家紋だったのか? 二つ目の謎は明治四年(1871年)には皇族以外の菊花紋の使用が禁止されていたと言うことです。戦後には解禁されます。この小さなお寺の門幕には明治四十五年に作ったことが記されています。これはどういうことでしょうか。こういう歴史の謎の解明も坊さんの大切な仕事なんです。
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by fumonken | 2008-01-05 18:15 | 日課抄・歳時記 | Comments(0)