普門軒の禅寺日記・京都の宿坊・お寺に泊まる

ブログトップ

ナヴォイ劇場

ウズベキスタンに「ナヴォイ劇場」という中央アジアで最も格式高いと言われる劇場がある。大東亜戦争後、ソ連によって不法に抑留させられた旧日本軍の軍人・軍属は、強制労働として、ナヴォイ劇場の建設が課せられた。

抑留者は長時間の労働、半分腐ったような食事が出てくるなど劣悪な環境の中で、『日本に必ず帰って、もう一度桜を見よう。日本人の誇りを捨てるな』の合言葉のもと、妥協のない姿勢で一所懸命に働いた。
そして3年かかるとされたこの建設を2年で完成させたという。

あるウズベキスタンの母親が少年に「ほら、あの日本兵を見なさい。ソ連兵が見ていなくても一所懸命に働いているでしょう。あなたもそんな人間にならなくてはいけません」と言ったという。その少年が後のウズベキスタンのイスラム・カリモフ元大統領である。

ナヴォイ劇場には、日本人抑留者の功績をたたえ、記念のプレートが掲げられている。「日本人は恩人だ。決して捕虜と書くな」という大統領の強い思いで、「1945年から1946年にかけて極東から強制移送された数百名の日本国民が、このアリシェル・ナヴォイ―名称劇場の建設に参加し、その完成に貢献した。」と日本語で書かれているという。

実際に作業に関わった500人のうち、79人もの日本人が亡くなっている。その墓地にはウズベキスタンの人たちによって、桜の木が植えられている。
[PR]
by fumonken | 2014-10-24 13:46 | 日課抄・歳時記 | Comments(0)