普門軒の禅寺日記・京都の宿坊・お寺に泊まる

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「幸せ」とは

今日は憲法記念日である。日本国憲法第13条の条文は一般に「幸福追求権」とよばている。私は憲法学者ではないので、細かいことをつっこまないでいただきたい。

この日本国憲法では、幸福は「追求するもの」とだとらえている。それ故どうかはわからないが、多くの人は「幸せになりたい」といって幸福を求める。

禅には「日々是好日」という言葉がある。この語を文字通りに解釈すれば「毎日が平穏無事である」という意味であるが、単に毎日が好日(=幸福)であるでは禅的解釈にはならない。多くの人は「今日も一日、好い日(=幸福)でありますように」と無事を願うが、願うからこそ幸福にはなれないというのである。願った幸福にならないから、人はいらだち、怒り、憎しみを抱き、幸福とはよほど離れたものに陥る。

自然をみれば、毎日がいい天気の日ばかりではない。雨の日もあれ、風の日もある。われわれの人生もいっしょで、様々な問題が起き、悩ませられることばかりであるが、悩まされるから、いい日もある。いい日もあるから問題も起きる。それをそれとして受け入れる。とらわれない。

幸福を追求するよりもむしろ、幸福にとらわれない心境を得ることが、実は本当の好日(=幸福)であると、禅ではいうのである。「幸福追求権」とは全く以て真逆である。
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by fumonken | 2014-05-03 09:02 | 日課抄・歳時記 | Comments(0)