普門軒の禅寺日記・京都の宿坊・お寺に泊まる

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門より入るものは是れ家珍にあらず

「門より入るものは是れ家珍にあらず」。禅における大切な言葉の一つです。
家珍(かちん)とは家宝のことです。自分の宝物という意味です。
門から入ってくるものには家宝はない。門とは六つの門のことです。
目、鼻、口、耳、肌、意識の六つ門です。

私たちは絶えず、これらの六つ門を通して、外のものを見たり聞いたりして頭に描いていて受け入れています。禅ではそれら、外から入ってきたものは借り物であって、本物ではないというのです。

料理をただ習ったり、教えられたり、本を読んで作っただけで、体験のないものには、決して上手になれるものではない。禅では、受け入れ態勢の体験が非常に厳しく要求されるのです。論より証拠、実行第一。己で料理を作ってみる、自分で食べてみることが大切なのです。

だからといってただすればいいのではありません。日常の生活に於いて、自分なりに工夫していく、役立てていく。それを心がけて実践する。そうやって継続していくうちに、門から入ってきたもののヒントとしながら、己の中にもともとあったものに磨きがかかり、家珍として開発されていくのです。それが禅の修行です。
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by fumonken | 2014-03-05 15:11 | 禅の暮らし | Comments(0)