普門軒の禅寺日記・京都の宿坊・お寺に泊まる

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幕末と今の日本の大きな違い

今の日本を幕末にたとえる人は少なくはありません。かくいう私もそう思うところが多々あります。内憂外患はまさに同じ状況です。幕府が幕府の保身に走った状況と、政府・政党が政府・政党の保身に走っている状況の全く同じです。雄藩の改革、革新も、現在の改革知事、市長の動きに非常に似ています。そして外圧です。外国の進出・侵略をうける状況もうり二つです。本当に似ています。

そして日本は幕末の内憂外患を乗り越えて、明治維新を迎えます。

ただし本質と現象という見方を忘れてはなりません。すべての事柄、内在する本質があり、目に見える現象があります。歴史的現象として明治維新を迎えることができた、当時の日本の指導者たちの本質はどこにあるのでしょうか。

それは滅私奉公です。私の為ではなく、公の為の行動こそが彼らの本質なのです。ここを押さえなくてはなりません。彼らはなぜそういった本質を育み、持ち得たのか。それは「信」に値する世界観を持っていたからです。その世界観とは、仏法であり、神道であり、儒学であり、そして武士道なのです。

翻ってみて、どうですか。世の指導者というべき政治家、学校の先生、公務員、公の各委員会に選ばれているもの、会社の上役、それに僧侶。彼らの多くは、公の為ではなく、私の為の行動にその本質がある、すくなくともそううつっています。

現代の日本人の本質は「私(わたくし)」にあります。すべての原点が「私」です。それでは本質をどう入れ替えるのか。それは「信」をもつことです。「信」にあたいする世界観をもつことです。そうです。仏法であり、神道であり、儒学であり、そして禅なのです。
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by fumonken | 2012-08-20 21:19 | 日課抄・歳時記 | Comments(0)