普門軒の禅寺日記・京都の宿坊・お寺に泊まる

ブログトップ

自分と主張し始めた日本人

この六十年、日本人は「自分」という観念がその行動の原動力になってしまいました。自分はこう思う、自分はこれをしたくない。自分で決めた…。自分という言葉は明治以降にできた言葉であるらしいです。つまり自分という観念がそれ以前の日本人にはなかったと言うことです。ちなみにそれに近い言葉では「我」「私」「それがし」という言葉はありました。

「自分」という言葉は、言語学的に反射代名詞というそうです。その意味は一人称・二人称・三人称の別に関係なく実体そのものをさすそうです。「あなたと私」「お父さんと私」「妻と私」「社長と私」。私という語感には人と人との関係性がありますが、「あなたと自分」「社長と自分」…。ちょっと日本語として「私」より「自分」の方が主張が強くないですか。

ここに小学生の子供がよく遊びに来ます。彼ら彼女らはまだ「自分」とは言いません。「私」「僕」「オレ」と言いますね。

私は今の日本人、特に若い人の閉塞感の根底、原因はずばり「自分」という観念に束縛されてしまっていることだと思っているんです。私はここに泊まりに来る若い人たちに「自分」という観念から解放を説に説いているんです。なぜ「自分から私へ」と変えて欲しいか。それはまたお話しします。
[PR]
by fumonken | 2010-01-15 13:36 | 日課抄・歳時記 | Comments(0)