普門軒の禅寺日記・京都の宿坊・お寺に泊まる

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おばあちゃんの衣

普門軒では、来る十一月八日(日)に晋山式といってお寺に新しい住職を迎える儀式を行います。新しい住職とは私のことなんですけども。本来は檀信徒、先住の和尚、関係寺院が中心となって、儀式を計画、運営いたすわけです。しかし現在、多くの場合、新しい住職が自分でその段取り行います。

その晋山式の際に、金襴の豪華な衣や袈裟を新調するわけ何ですが、檀家も少ない普門軒ではなかなか寄付も募れません。でも私はとても幸せです。そんな豪華絢爛な衣や袈裟など必要有りません。

私が修業時代、私の祖母は長さ二十センチ程度の絹糸を来る日も来る日も、結び続けてくれていました。衣を作るためなんです。その結んだ絹糸を、直径十センチくらいのたまにしていくんです。それを見かねた両親もいっしょに結んでくれたそうです。あわせて四十個以上結んでくれたでしょうか。それを染屋で染めて、そして反物にし、さらに衣に仕立てくれました。三人で結んでくれて、晋山式を前に衣と袈裟までできたんです。糸を一本一本結んでいますから、ひげ紬に成っています。本当に考えられないことです。これは私の、いや普門軒の宝ものです。

おばあちゃんは今年九十三歳になりました。とてもともて元気なんですが、高齢のため私の晋山式には出席してもらえません。式が終わったら、その衣を着て、おばあちゃんといっしょに、ご先祖様にお経を読もうと思っております。
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by fumonken | 2009-10-20 15:56 | 日課抄・歳時記 | Comments(2)
Commented by at 2009-10-21 13:02 x
素敵な衣と袈裟ですね。おばあさまとご両親の思いが織り込まれている
これ以上ない衣と袈裟ですよ!!

晋山式にお手伝いとして参加させていただけるなんて本当に光栄です。
この衣と袈裟を見に纏ったお姿が見られるのを楽しみにしています。
色々勉強させてください。よろしくお願いします。
Commented by mayu at 2009-10-26 09:55 x
とても素敵ですね。
私も祖母に作ってもらった浴衣はとても貴重で宝物です。
庭もとっても綺麗になりましたね。
寒くなる前に泊まりに行きたいです☆